特集「この1台」③2wayラインアンプ+パッシブEQ

  第3回目はアナログ式(Analogmode)のプロ用機器ブランド「OLD LINE LABO」から、

2wayラインアンプ+パッシブEQをご紹介します。これは音源の録り込み、sub mixや2mix作成、オーディオ再生にと、幅広い用途で重宝するタイプのラインアンプです。

 ラインアンプはアナログ式の中で最も人気のある製品ですが、お客様のご要望に応じてさまざまな仕様を製作しています。ただ通すだけのシンプルな構成のものから、A/B音質切替付タイプ、アクティブEQやパッシブEQ付のタイプ、そして今回の2way仕様と進化を遂げながら、もちろんシンプルなタイプもご要望に応じて製作しています。

 何故アナログ式の看板機種はラインアンプなのか。製作者の想いにつきましては、ブログ「アナログ道場」の「ラインアンプについて」をご覧頂ければ幸いです。15年を前半・後半で振り返ると、マイクプリやコンプ等が主力だった前半、ラインアンプが主力となった後半と、あっという間のようでいて試行錯誤の積み重ねであった時間の移ろいを感じます。

 以下は、今回のラインアンプをご注文頂いた、浜松の総合楽器メーカー某Y社でシンセやPA系の画面デザインをされてるT氏からのレビューです。

「納品いただいてから早半年が過ぎましたが、音楽をやる日は必ず電源が灯っております。当初は音源のアウトを別々のchに入れてEQなども違う設定で楽しんでいました。
現在は無理やりのステレオ仕様ですが、一旦ミキサーにまとめたLRに最終でラインアンプをかます使い方に落ち着いています。EQはまだまだ修行中ですが、最近自分のツボとなる部分を見つけ、気がつけばその設定になっている事が多いです。
アンプ部分はもう文句のつけようがありません!!通すだけでも大満足で本当に豊かで腰の座った音になります。最初の頃はEQはつけなくてもよかったんじゃないか?と思ってたほどです(笑)。
設定はA/Bそれぞれ良さがありますが、やはりBを使っている場合が多いですね。アナログ機器の良さを再確認させてもらった機材のひとつです。今後も大事に長く使わせていただきたいと思います」
心のこもったレビューをありがとうございました。製作者冥利に尽きます。アナログ式は音のプロフェッショナルから愛好家の皆様まで、きめ細やかなやりとりをさせて頂きながら、こうした嬉しいお言葉に支えられて15周年を迎えることが出来ました。
 製作者は、お使い頂く方が自由な発想で、その時に良いと思うやり方で使って頂くことが機材にとっても最良の「使われ方」だと考えています。アナログ製品は使われる方と過ごした時間が「育てて」いく機材です。世界で一台だけの機材が、さらにその人だけの音世界を実現していく。そういう機材になればと願って日夜製作に励んでおります。
I/Oバランス仕様、ゲインブロックは1wayが1960-D 2wayはFタイプ 差動回路がCタイプ  1wayはハイファイ、 2wayは(豊かな中低域とナチュラルにロールオフした高域)
I/Oバランス仕様、ゲインブロックは1wayが1960-D 2wayはFタイプ 差動回路がCタイプ 1wayはハイファイ、 2wayは(豊かな中低域とナチュラルにロールオフした高域)